2011年07月02日

汚された大地で 〜チェルノブイリ 20年後の真実 −誤解を避けるために

YoutubeにアップされているNHKのドキュメンタリー「汚された大地で 〜チェルノブイリ 20年後の真実」が福島原発事故後ネット上でしばしば話題になっています。チェルノブイリを再度認識して、福島を考えていくうえで、良い番組だと思います。ここで取り上げるまでもなく、たくさんの方が見てくださっているのですが、やはりこのブログ「残したいこと」に加えておきたいと思います。

ところで、五分割されてアップされているこの番組の3番目に広島の武市医師による検診の様子が写されています。



この中で、武市医師がベラルーシのブレストという所で、甲状腺ガンの細胞診をしている際に、3日間で52人中7人に甲状腺ガンが見つかった、という場面があります。
これを見て、たった3日間の検診で、しかも52人の分母中7人もの甲状腺ガン患者が見つかったということは、その発生率はすさまじい割合で、例えば1カ月検診を続けたら、その何倍もの甲状腺ガン患者が見つかるかもしれない、と理解する人がいらっしゃるとしたら、それは誤解です。

ブレスト州では、現地の赤十字の医療チームが、日本の支援グループ(チェルノブイリ医療支援ネットワーク)が贈った検診車を使って移動検診を行っています。彼らのスクーリニングによって、甲状腺の異常が見つかった人たちが、武市医師ら日本からの検診団の日程に合わせて、この3日間に集められているのです。ですから、分母である52人は、自ら調子が悪いからその日たまたま病院に受診しに来た人たちではないのです。もし誤解を招いているとすれば、それは武市医師の責任ではなく、この番組の説明不足であると思います。

しかし、事故以前に比べるとかなり高い割合で甲状腺ガンが発症している事実に変わりありません。
ベラルーシで汚染がひどいゴメリ州についてはよく知られていますが、ブレスト州にも、スト―りン、ピンスクといった地区がいわゆるホットスポットとして汚染され、甲状腺ガンが増加したのです。
posted by sneshika at 00:31| 原発