2011年06月04日

原子力の平和利用(旧ソ連)1 ― プロジェクト「チャガン」(2)

ソ連の科学者たちは、核爆発によるクレーターを中央アジアの乾燥地域にたくさん作り、春の雪解け水を貯めて貯水池とすることで、エネルギー不足や、灌漑のため、また、カスピ海やアラル海、アゾフ海の塩化を防止するために利用できると考えたのです。
かくして春の雪解け水でチャガンのクレーターは満たされ、保水量17000〜2000万立方メートルの人工湖が出来上がりました。

生物実験
1960年代終わりから原子の湖の生物学実験所では、残留放射線の生物への影響を調べるための実験を行いました。湖には36種の魚(アマゾンのピラニアも含む)、27種の軟体動物、32種の両生類、11種の爬虫類、8種の哺乳類、42種の無脊椎動物、約150種の植物(水中植物を含む)が入れられました。それらのほとんどはこの地方に特有な動植物ではありませんでしたが、数年間の調査で、90%が死滅しました。
生き残ったものには異常な数の突然変異や、子孫の外形の変化(例えば、ザリガニの巨大化など)が見られました。1974年、この生物学実験所は閉鎖されました。

現在、カザフスタンは核実験によって特に大きな被害を受けた地域のリストにチャガンを入れています。湖周辺の放射線(放射性同位元素コバルト60、セシウム137、ユウロビウム152、ユウロビウム154からなる)は、2000年の調査では2〜3ミリレントゲン/1時間 で、部分的には8ミリレントゲン/1時間まで上昇する所もありました。(通常は15〜30マイクロレントゲン/1時間)
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posted by sneshika at 12:40| 原子力(核)の平和利用