2011年10月28日

チェルノブイリと福島―ベラルーシの経験を福島に生かせるか(2)


ご存知のようにベラルーシではチェルノブイリ原発事故の影響で甲状腺ガン患者が増えている。
ゴメリ州が最もよく知られているが、ブレスト州にもストーリン、ピンスクなど汚染地域がある。いわゆるホットスポットという地域だ。
ブレスト州はベラルーシでは西側に位置し、ポーランドと国境線を分かつ。そのポーランドではチェルノブイリ事故後ヨード剤がすぐに配られたため甲状腺ガンの発症は少ない。その事実に基づく反省も日本では生かされなかったように思う。

ブレスト州の人々に対してはベラルーシ赤十字の移動検診チームがスクリーニング検査を行っている。
超音波で異常が認められた人たちが、私たちの訪問に合わせてブレスト州内分泌診療所に集まっていた。
この日も超音波診断を受け、今までの経過などから細胞診が必要だと医師が判断した人が吸引穿刺を受けていた。(ここで間違ってはいけないことは、この日来ていた患者さんはスクリーニング検査で既に異常が認められた人たちだということ72日のブログでも書いたように毎日たくさんの患者さんが訪れ、その内何人もガンが見つかるというわけではない。昨日から始まった中国新聞の連載中、28http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/fukushima/series/Fs201110280001.html 読み間違えないようにご注意頂きたい。)


吸引穿刺を受けた患者さんに話を聞くと、皆、検診を受けるまで甲状腺の異常には気がつかなかったという。以前手術を受けた女性も、全く自覚症状はなかったそうだ。 検診がなければ、発見されず、手遅れになってしまう恐れがある。ベラルーシはもともとヨード欠乏地域で、日本は海に囲まれヨードが豊富なため、ベラルーシと全く同じように甲状腺ガンが増えるかどうかは分からない。しかし、可能性は否定できない。日本でも10月から福島県内での検診が始まったが、きめ細かい検診を行うには甲状腺の専門医がたくさん必要となるだろう。
posted by sneshika at 11:09| 原発